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相次ぐ市民の逮捕、1人は起訴――下地阪南大准教授らは釈放
2013年1月23日6:33PM
大阪府警察・公安第三課により、威力業務妨害罪と不退去罪の容疑で自宅で令状逮捕、勾留されていた阪南大学准教授・下地真樹さん他一人が昨年一二月二八日、釈放された。大阪府警は一〇月から、この二人を含む九人を逮捕しており、うち一人は起訴後に再逮捕されている。
下地さんは、釈放報告会で「令状逮捕で、府警の狙いは起訴だと感じた。起訴されず釈放されたことはさし当たっての勝利。救援運動が広がりを見せたことが起訴されなかった要因だと思う」と語った。
今回の逮捕には全国から批判が集中し、一二月一七日には「憲法上強く保障された表現の自由を不当に侵害」するものだとする憲法研究者による抗議の緊急声明が出され、釈放を求める署名運動も活発に行なわれた。署名の呼びかけ人である京都大学原子炉実験所助教・小出裕章さんは「権力が推進することに異を唱えれば、圧力が必ずかかる。大変けしからんことだが、権力とはそういうもの」と述べた。
確かに今回の件は「権力が推進すること」に異を唱えた市民への弾圧という構図が鮮明だ。救援関係者は、がれきに限らず、今後の原発再稼働に伴う反対運動を封じ込めたいという権力側の強烈な意思を感じている。
また、一連の弾圧の発端は昨年六月の大飯原発再稼働反対で、ゲート占拠・封鎖を行なったAさんの逮捕。行き着くところは「路上の表現の自由」への弾圧になるとして、「関西大弾圧救援会・東京の会」が立ち上がった。
東京の会の中心となる園良太さんは、東京都江東区の野宿者排除に反対し、逮捕起訴され、現在公判中の青年である。園さんは「大飯のA氏、大阪の五人と、今後も不当な目に遭うすべての人を救援する。どんな組織か、どこの所属の人か、一切問わない」としている。
(真野きみえ・ライター、1月11日号)