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「思いは同じ」 大震災の遺族らが交流

2013年2月7日5:30PM

テントで行なわれた遺族らの交流会。(写真/粟野仁雄)

 6434人が亡くなった阪神・淡路大震災から1月17日で18年。

 その前夜、神戸市中央区の東遊園地のテントで遺族が東日本大震災の遺族らと100人以上の規模で交流した。主催したNPO法人「阪神淡路大震災1・17希望の灯り」(理事長:上西勇)は遊園地に据えたガス灯の灯を岩手県陸前高田市や大槌町などに分灯した。

 25歳の長男を失った陸前高田市の浅沼ミキ子さん(49歳)は「高台に行った私が直前に出会った息子に情報を伝えていれば」と悔いたが、「あの灯で力をもらえました」と感謝した。阪神で妻と幼い長女を失った松田浩さん(52歳)は「(この18年間)何もする気がなかったが、自分みたいな人が東北にたくさんいると思って、がんばらなくてはと思った」と語った。

 交流会には地下鉄サリン事件(1995年)で夫を亡くした高橋シズヱさん(65歳)や、兵庫県の明石歩道橋事故(2001年)で二男を亡くした下村誠治さん(55歳)らも参加した。

 未明に一瞬で襲われた阪神と違い、判断する時間があった津波では行動が裏目に出て肉親を失った人の自責の念は阪神より強いと言える。

「希望の灯り」の代表理事で俳優の堀内正美さん(62歳)は「人間は一秒先の運命が予測できない。喪失感からの連帯を」と訴えた。

(粟野仁雄・ジャーナリスト、1月25日号)

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