原発ゼロノミクスキャンペーン立ち上げ――「下からのエネルギー革命を」
2013年4月19日4:49PM
「株価を上げインフレにすれば生活はよくなる」というアベノミクス。さらに原発を動かさなければ経済に悪影響を及ぼすという風潮がある中、脱原発こそ経済成長のチャンスだと社会に訴えるため、脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会(eシフト)とさようなら原発1000万人アクション、そしてエネシフ・ジャパン有志が「原発ゼロノミクスキャンペーン」を呼びかけた。
その立ち上げシンポジウムが三月二七日、東京・参議院議員会館で開催された。講演で慶應義塾大学教授の金子勝氏は、選挙の前に経済政策を実施し、中身のないスローガンだけでバブルになっている現状を指摘。不良債権化している原発を、アベノミクスが隠していることに懸念を示した。
環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也氏は原発を戦艦大和にたとえて、時代遅れであることを強調。エネルギーの転換は人類史の第四の革命であり、日本が乗り遅れている状況を述べた。しかし、生協のパルシステム東京が自然エネルギー事業に乗り出すなど、多くの事業者も生まれて地域社会が活性化している例もあり「もっと多くの人が参入してほしい。下からのエネルギーデモクラシー革命を」と訴えた。
また、シンポには野田前政権で、エネルギー戦略を担当した古川元久衆議院議員や、菅元政権で原発事故に対応した福山哲郎参議院議員ら国会議員も駆けつけた。
原発ゼロノミクスキャンペーンの活動内容は(1)六月末までに賛同一〇万件以上をめざし、安倍晋三首相に届ける(2)経済学者等からのメッセージの提示(3)イベント開催(4)キャラクター「原発ゼロノミクマ」によるPR活動――などがある。賛同者には講演した両氏のほかに、城南信用金庫理事長の吉原毅氏ら経営者や経済学者がいる。詳細はURL http://zeronomics.wordpress.com
(赤岩友香・編集部、4月5日号)