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首相官邸前に2万枚の願い――「原発を未来に残さないで」

2013年7月26日6:26PM

「ほうしゃのうがなくなりますように」「負の遺産である原発を未来に残さないで」――。東京永田町の首相官邸前に、色とりどりの短冊に綴られた“願い”が並んだ。

短冊に願いを託す母と子。猛暑の中、首相官邸前に2時間立ち続けた。(撮影/佐藤顕子)

短冊に願いを託す母と子。猛暑の中、首相官邸前に2時間立ち続けた。(撮影/佐藤顕子)

「原発のない世界へ・子どもたちを被曝から守ろう」と願う母たち約八〇〇人が七月七日の七夕の日、首相官邸前に集い、安倍晋三首相に脱原発の願いを訴えた。これは「100万人の母たち 七夕プロジェクト~首相に願いを~」とするプロジェクトで、今年四月から計画が進められてきた。母たちは、七夕当日までに二万枚集まった短冊を安倍首相に受けとるよう再三求めたが、何の返答もなく無視された形だ。

 同プロジェクトの呼びかけ人で脱原発を願う母子の写真集『100人の母たち』(南方新社)を出版したカメラマン・亀山ののこさんは冒頭の挨拶で、「一人の大人として、福島や他の地域でも子どもたちや大事な命が傷つけられている状況に黙っていることはできない。福島第一原発事故が全く収束していない中で、原発の再稼働がうたわれることにも黙っていられない」と述べた。

 福島から京都に避難している宇野朗子さんは「闇がますます深まっていると感じる。けれど、闇は深まれば深まるほど、一点の光が誰の目にも見えるようになる。この繋がりが希望だ。限界なく繋がっていこう」と訴えた。

 母たちは同日、参加者全員で朗読した「100万人の母たち 七夕宣言」において、脱原発・脱被曝を求め続けていく決意を表明した。

 同プロジェクトでは集まった願いを安倍首相と国会に届けるべく、参院選立候補者や国会議員に賛同者を今後募っていく。詳細はホームページで確認できる(URL http://100millionmothers.jimbo.com/)。

 前日の六日にはカフェスロー(国分寺)で前夜祭も行なわれ、福島原発告訴団団長の武藤類子さんらも参加。約一〇〇人が集った。

(原島佳子・主婦、7月12日号)

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