TPP反対のビラ配布に選管が「待った!」
2013年8月5日3:53PM
反原発、消費増税、TPP(環太平洋戦略経済連携協定)……すべてが私たちの生活にとって重要な政治課題だが、団体が選挙中にそうしたビラを配布することは違法だと「注意」し、ビラ配布をやめさせる選挙管理委員会が現れた。
参議院議員選挙中の7月11日、札幌市選挙管理委員会(笹出昭夫委員長)は、TPP反対のビラを配布していたJA北海道中央会に、公職選挙法第201条6(政治活動の規制)を理由に「注意」。JA側はビラ配布を中止した。ビラには各政党の主張など一切書かれていない。
札幌市選管は「北海道選管と協議の上で注意したもので、法解釈は間違っていない」と繰り返すが、「憲法との関係は検討したのか」と聞くと「していない」……。さらに問題なのは、この「注意」が安倍晋三自民党総裁が札幌入り(13日)する直前に行なわれていることだ。
17日に中央選挙管理会に申し入れをした「選挙運動の権利を守る共同センター」(日本国民救援会など3団体)は同市選管の行為を「対立する主張の一方に事実上くみした公職選挙法違反の行為」と指摘している。
(片岡伸行・本誌編集部、7月26日号)