米軍レーダー基地計画に拒否を要請
2013年8月19日4:41PM
経ヶ岬(京都府京丹後市)に米軍のレーダー基地新設が計画されている問題で、7月30日、「週刊金曜日・京都読者の会」など関西5カ所の読者会が京都府庁を訪れ、山田啓二府知事宛に建設の「拒否」を求める文書を提出した。
本計画は今年2月22日の日米首脳会談を受けたもの。外務省のHPにある〔日米首脳会談(概要)〕にはオバマ大統領と安倍晋三首相が「北朝鮮の核・ミサイル活動も踏まえ(中略)米軍のTPY-2レーダーを我が国に追加配備する方針で一致」とあり、2月26日は、防衛省の金澤博範事務次官が京丹後市の中山泰市長に受け入れを要請した。
近畿中部防衛局は京都府側の質問に対し、同レーダー(通称:Xバンドレーダー)は弾道ミサイル防衛システムの一環であり、機器の前面に立入禁止区域を設ける場合があると説明。さらに「日本海側に向かって半径6kmの半円柱形の飛行制限区域」を設けるとしている(4月24日付「回答」文書)。だがこのほかにも、同地域が攻撃の対象にされるのではないかといった不安や、駐屯する米兵の実態、レーダーによる生態系への影響など、懸念事項は山積する。
府知事に計画の「拒否」を要請した荒井康裕さん(京都読者の会)は、「今回は知事に直接会えなかったが今後も働きかけていく。大事な問題を短期間で決めてはならない」と語気を強めた。
(内原英聡、8月2日号)