元病院勤務医による事前情報入手の怪――慶應幼稚舎合格発表前に歓喜
2014年3月13日5:36PM
慶應義塾大学の附属小学校にあたる慶應義塾幼稚舎の受験(2013年受験)で、不思議なことが起きていたと『週刊新潮』(2月6日号)が報じた。
同誌記事のタイトルは〈Facebookに「合格しました!」我が子の「慶応幼稚舎」合格を事前に知っていた「元慶応病院勤務医」〉。記事によれば昨年11月13日、幼稚舎の合格者が11時にウェブサイト上で発表される1時間前の9時59分、ある受験生の父親がFacebookに左写真のように書き込み、息子と並んで頭を下げる写真を掲載したというもの。実は本誌もこの情報と写真は入手していた。
この父親というのは、慶應大医学部を卒業後、慶應病院の勤務医をしていたが退職。現在、東京都内にクリニックを開業している。
記事によれば、慶應大学は「発表以前に、受験者が合否を知ることは一切できません」としている。
慶應大内部で情報漏れの原因、改善策などは話し合われたのだろうか。関係者はこう話す。
「まったく議論されていません。この父親は慶應大学医学部のトップである末松誠医学部長と同時期に在学しており、とても親しい間柄です。まさかそれとは関係ないと思いますが……」
本誌が慶應大に尋ねてみると、やはり「発表以前に、受験者が合否を知ることは一切できません」「入学試験は公正に実施しております」とした上で、記事掲載後の内部対応については「お答えいたしかねます」(以上広報室)とのことだった。
この父親の担当弁護士も「(合格は)事前には知らされていない。フェイスブックに載せたことは不徳の致すところ」と話した。
元塾長で幼稚舎出身でもある安西祐一郎氏は2月17日、安倍政権下の中央教育審議会会長に選出された。まずは“実家”の教育方針から審議してみては。
(本誌取材班、2月28日号)