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被処分教職員らが決起集会――不起立処分の撤回を

2014年4月18日5:39PM

10分の1の減給1カ月という今回最も重い処分を下された田中聡史さん。(撮影/永尾俊彦)

10分の1の減給1カ月という今回最も重い処分を下された田中聡史さん。(撮影/永尾俊彦)

「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会」などは3月31日、東京都内で「卒業式処分発令抗議・該当者支援総決起集会」を開いた。今年の卒業式の君が代斉唱時に起立しなかった4人の教職員に、東京都教育委員会は3月27日、職務命令に違反したとし、3人に戒告、1人に10分の1の減給1カ月の懲戒処分を決定した。

 卒業式や入学式などで「国旗に向かって起立し、国歌を斉唱する」ことを職務命令で強制する、2003年に発令された「10・23通達」以来、処分された教師は延べ461人になったことが、集会では報告された。

 今年の卒業式に関して開かれた校長連絡会で、都教委が管理職止まりの文書を配布して、「同僚に不起立を働きかけている教師がいるか」「答辞・送辞は管理職が事前に確認すること」などを細かく記録し、報告するよう指示していたことが明らかにされた。

 また、国歌斉唱の際に起立したが気分が悪かったので前かがみになった教師を副校長が都教委に「服務事故」と報告、事情聴取されるなど締め付けは増々エスカレートしている実態が報告された。

 このような状況に対し、今回の被処分者の中では最も重い10分の1の減給1カ月を受けた田中聡史さん(板橋特別支援学校)は、卒業式で副校長に3回起立を命じられたが「思想・良心の自由に基づいて」拒否、6回目の不起立に至った経緯などを語った。

 また、今回の戒告処分を受けた教師は、「もはや歴史的問題。最後は歴史が裁くだろう」と述べた。

 さらに、これまでに戒告処分を2回受けた女性教師は、10・23通達発令時の最高責任者である石原慎太郎元知事が、雑誌『文學界』3月号のインタビューで、「僕、国歌歌わないもん」と発言していることに対して「私たちの苦しみは何だったのか。馬鹿にするな」と怒りをあらわにした。

(永尾俊彦・ルポライター、4月4日号)

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