「9条を保持している日本国民」が平和賞候補に――ノーベル委員会が推薦を受理
2014年5月9日6:36PM
「日本国民」がノーベル平和賞を受賞するかもしれない――。「日本国憲法第9条」にノーベル平和賞を与えるために署名活動をしている「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会(本誌1月24日号「わたしと憲法」で既報)宛てに4月9日、ノルウェー・オスロのノーベル委員会から「憲法9条を保持している日本国民」の推薦が受理されたとの連絡があり、正式に「日本国民」がノーベル平和賞候補となったことがわかった。
過去、米オハイオ大学のオーバービー名誉教授が「9条の会」らをノーベル平和賞に推薦したこともあったが、受賞に至っていない。憲法のような抽象的なものは候補にならず、今回は、「9条を保持している日本国民」が対象だ。
実行委員会の石垣義昭さんは正式受理の知らせを受け、「日本国民にとって空気のような存在になっている『9条』を再認識してもらう機会にしたい。また、世界に対しても、人類の英知、究極の平和を謳った『9条』を積極的に広めていきたい」と話す。
国内外からの反響も大きく、「日本を始め、韓国や香港などの海外メディアからも反響があり、『9条』に対する世界の注目度の高さを感じます。受理されただけでも、大きな意味がありました」。
現在も署名活動は継続中で4万4558筆(4月18日現在)。8月には再度、ノーベル委員会へ提出する予定だ。2014年のノーベル平和賞には、278候補がノミネートされている。受賞発表は10月。集団的自衛権の解釈改憲により「平和憲法」を骨抜きにしようとしている安倍政権も、受賞発表からは目が離せないだろう。
実行委員会の鷹巣直美さんは、「多くの方のご支援・ご協力によってノミネートまでくることができました。引き続き、キャンペーンを一緒に盛り上げてください」と本誌に話した。
署名はURL http://chn.ge/1bNX7Hbで。
(弓削田理絵・編集部、4月25日号)