警察トップが在特会と関係?――「山谷大臣は辞任を」
2014年10月16日6:38PM
「山谷やめろ」「ザイトクやめろ」。ヘイトスピーチを繰り返す在特会(在日特権を許さない市民の会)との関わりが取り沙汰されている山谷えり子・国家公安委員会委員長兼拉致問題担当相の辞任を求める人々が9月29日、総務省前で辞任要求デモを行なった。
山谷大臣が日本外国特派員協会の会見で、在特会との関わりを追及されたのは25日。山谷氏はヘイトスピーチに関して「憂慮にたえない」「違法行為があれば法と証拠にもとづいて厳正に対処していかなければならない」などと述べる一方で、具体的な取締りについては終始言明を避けた。
山谷大臣は先月、過去に元在特会幹部の増木重夫氏と写真に収まっていたことが発覚。また、『週刊文春』の取材で在特会を「知らない」と答えたとされるが、TBSラジオ番組の取材には「『在日特権』をなくすことを目的として活動している組織と承知しています」と文書で回答していたことが発覚した。会見ではこの矛盾を問われ、「(『文春』記事は)事実ではございません」と弁明する一幕もあった。
総務省前の行動はツイッターなどで呼びかけられ、当初は数十人だった参加者数も200人ほどに膨れ上がった。中野区に住む女性(50代)は「極右、ネオナチの賛同者が閣僚を務めていることが恥ずかしい」と語り、在日韓国人の男性(20代)は「在日の一人として許せないが、こういう事態は日本人にとっても恥ずかしい状況だということを、自分の問題として自覚する必要がある」と話した。
翻訳家の池田香代子氏も駆けつけた。池田氏は「外国特派員協会の会見を見た。大臣はヘイトスピーチを憂慮すると言いながら、在特会に対してはノーコメント。外国メディアは山谷大臣と在特会との関係を察知しているのに、NHKは拉致問題に関する自局記者の質疑しか報じなかった。メディアが事実を伝えていない」と批判した。
(斉藤円華・ジャーナリスト、10月3日号)