JRリニア計画に反対!5048通の申立て書
樫田秀樹|2015年1月23日7:19PM
2014年10月17日、国土交通省はJR東海のリニア中央新幹線計画を認可した。
これにより、2027年には東京から名古屋までを40分で結ぶリニアが着工されることになる。
だが、認可直後から、この計画に反対する10の市民団体が加盟する「リニア新幹線沿線住民ネットワーク」は、「JR東海の杜$な環境アセスを認める事業認可は取り消すべき」との趣旨の異議申立て書を国民から集めることに奔走。12月16日、国土交通省鉄道局に対して5048通の異議申立て書を提出した。
ネットワークの天野捷一共同代表は、
「5000通以上とは予想外でした」
と、リニア計画が招く環境破壊や地域分断への危機意識の高さに驚いた。
一方、異議申立て書を受け取った国交省は、
「申立て人はリニア沿線住民に限定される。誰が沿線住民かを判断するのはJR東海」
との見解を示した。この判断では、無人の南アルプスを通過するだけの静岡県では、申立て人がゼロにされる可能性もある。
5048人のうち、国交省への口頭意見陳述を望む人は数百人にのぼると見られ、手続きは長期化しそうだ。
ただ、国交省が事業取り消しをする可能性は未知数であり、ネットワークは、行政訴訟の可能性を模索。今月中旬、原告志願者を募り、合宿を行なうという。
(樫田秀樹・ジャーナリスト、2015年1月9日号)