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米国で「慰安婦」めぐり日本の“右派”が集会――退役軍人の団体などは抗議

2015年1月29日6:15PM

日本の“右派”団体による「慰安婦」集会に抗議する米国の市民団体。(提供/スティーブ・ゼルツァー)

日本の“右派”団体による「慰安婦」集会に抗議する米国の市民団体。(提供/スティーブ・ゼルツァー)

日本軍「慰安婦」は戦時売春婦である――などと主張する山本優美子氏(なでしこアクション)ら日本の“右派”活動グループは昨年12月、米国カリフォルニア州の2カ所で「慰安婦問題に終止符を!」をテーマに集会を開いた。だが、サンフランシスコ近郊の会場では現地の平和・人権団体による集会への抗議デモが実施された。

「反核行動委員会」や「平和を求める退役軍人の会」といった市民団体が中心で、筆者が関わる「脱植民地化を目指す日米フェミニストネットワーク(FeND)」を含めた複数の団体も賛同した。

米国の平和団体はなぜこの問題に関心を寄せるのか。反核行動委員会のスティーブ・ゼルツァー氏は、「安倍政権は米国の後押しを受けて軍国主義化を進めている」と語り、「過去の戦争の歴史を書き換えることは、新たな戦争をはじめる第一歩だ」と警鐘を鳴らす。

平和を求める退役軍人の会のマイケル・ウォン氏はそれに続き、日本が第二次世界大戦における戦争犯罪を否認することは、それ自体が不当であるだけでなく、アジアにおける国際的な緊張を高めることになる、と指摘する。

デモの実施についてはインターネットで事前告知があり、山本氏らも警戒していたようだ。「しかし、参加者の多くが白人だったことには山本氏らも驚いたようだった」と、ゼルツァー氏は言う。「かれらは抗議に来るのは韓国人だと思っていたようだが、この問題を日本と韓国のあいだの外交問題としてのみ考えるのは間違いだ」。

ウォン氏は、日本の読者に伝えてほしい、として次のように発言した。「いまの日本は素晴らしい国だ。戦後の日本は戦争をせずに繁栄と地位を得ることに成功した。なぜ軍国主義化する必要がある?山本氏らは日本の名誉のために戦っているつもりかもしれないが、かれらの行動はせっかく高まっている日本の評判を落とすだけだ」。

(小山エミ・FeND共同呼びかけ人、1月16日号)

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