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「経済」「戦後70年」「安全保障法制」を強調――岡田克也氏が民主党新代表に

2015年2月5日10:51AM

民主党代表に1月18日、岡田克也氏が僅差で当選した。岡田氏は「国会では代表が先頭に立つ」「経済政策、戦後70年の首相談話、安全保障法制を中心に、しっかり議論する」などと語った。

26日から通常国会が始まる。経済対策は政府の専権事項であり、特別な法案があるわけではないが、今年度の補正予算案と来年度の当初予算案の審議が2、3月の国会審議の中心となる。安保法制(自衛隊法や武力攻撃事態対処法改正案など)は5月に、戦後70年談話は8月に、それぞれ閣議決定される見通しだ。昨年から続く「国会無視の与党だけの閣議決定」を国会の場に引きずり出してくるには、多少のテクニックが必要だ。

たとえば26日に提出される補正予算案の中に、1000億円を超える防衛費の前倒し分が入っていることがカギになる。また、新年度予算案には閣議決定済みの中期防(中期防衛力整備計画)にともなう新型国産哨戒機「P1」(川崎重工業製)の調達のため、財政法の5年を上回る長期の契約が盛り込まれる見通しだ。これを通すための特定防衛調達法案(財政法の特例法案)を、3月をめどに成立させる必要がある。

防衛省は昨秋の臨時国会に法案を出したが、解散で廃案になった。この法案を「人質」にとり、首相を衆議院予算委員会に引っ張り出し、5月の連休と予想される、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)再改定に関する訪米の方向性などをただすことも可能となるだろう。

国会は6月に閉会する見通しなので、8月の戦後談話を野党が国会で審議するのは至難の業だが、安保法制法案が長引けば会期延長はあり得る。2年前に就任した当時の海江田万里代表と細野豪志幹事長はともに“地方行脚”を続け、平日でも国会を留守にしがちだった。国会は野党のためにあるという気概を岡田代表は持ってほしい。

(宮崎信行・政治ジャーナリスト、1月23日号)

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