ろくでなし子さん第2回公判――追加証拠は採用留保
2015年5月27日7:12PM
わいせつ電磁的記録等送信頒布などの罪に問われている漫画家、アーティストのろくでなし子さん。彼女の第2回公判が5月11日、東京地裁(裁判長=田辺三保子)で行なわれた。公判内容は検察官による証拠請求や、それらに対する弁護人の意見(認否)が述べられた。
検察から請求があった証拠のうち弁護人が異議ありまたは不同意の意見を述べた主要な証拠は、(1)科学捜査研究所が、ろくでなし子さんの女性器の3Dプリンタ用データをもとに出力したもの、(2)ろくでなし子さんの作品を陳列したアダルトグッズショップのカタログ――の2点。そのため、検察は出力した科捜研の技術者とアダルトグッズショップを内偵した警察官の証人尋問を請求した。ろくでなし子弁護団は後者については事件との関連性がないため異議を述べた。
まず、科捜研が出力に使用した3Dプリンタは高価で、弁護団は「一般人の基準からはかけ離れている」とした。カタログについては、ろくでなし子さんの作品が掲載されているわけではない。次に弁護団は、アダルトグッズショップにろくでなし子さんの作品を陳列したという事実は認めているため、現段階の証拠物で充分だとした。裁判所は検察からの請求をいずれも採用留保とした。
次回の公判からは証人尋問が行なわれる見込みで、日程は6月16日午後1時30分から。
(本誌取材班、5月15日号)