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山崎博昭さん追悼、ベトナムで展示会も決定

2015年10月30日2:13PM

講演会に先立ち東京・羽田の弁天橋で献花が行なわれた。(写真/赤岩友香)

講演会に先立ち東京・羽田の弁天橋で献花が行なわれた。(写真/赤岩友香)

1967年10月8日、一人の若者が羽田闘争で亡くなった。京都大学生だった山崎博昭さん(当時・18歳)だ。山崎さんを追悼する「10・8山崎博昭プロジェクト」の第3回東京講演会が10月10日、東京・新宿文化センターで開催された。

講演会・第1部では作家の下重暁子さんが登壇。「国にとって、家族は管理しやすければしやすいほどいい。『良い家族』になろうとすることは、国が喜ぶだけ」だと、安倍政権が提唱する家族像に警鐘を鳴らした。第2部では、歌手・作曲家の小室等さん、歌手のこむろゆいさん、歌人の道浦母都子さん、詩人の佐々木幹郎さんが山崎さんへの思いを綴った詩や学生運動で親しまれた歌を披露した。

羽田闘争は、日本がベトナム戦争で米国に加担することに反対する学生たちの運動だが、ベトナムではほとんど認知されていない。講演会では、ホーチミン市にある戦争証跡博物館で2017年1月から3月まで、山崎さんのことや日本のベトナム反戦の闘いを紹介する同プロジェクトの展示が行なわれることが発表された。

また、同プロジェクトは「学生の手による轢死」とされている山崎さんの真の死因を明らかにするため、羽田闘争にかかわった人々への聞き取り調査を始めている。山崎さんはなぜ命を落とさなければならなかったのか。戦争法案が通った今こそ、歴史に刻まなければならない。

(赤岩友香・編集部、10月16日号)

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