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市民350人がNHKに抗議――「アベちゃんねるにするな」

2015年11月27日12:48PM

NHK放送センター西門前で抗議の演説。(東京・渋谷。撮影/高橋清隆)

NHK放送センター西門前で抗議の演説。(東京・渋谷。撮影/高橋清隆)

NHKの報道に疑問を持つ市民約350人が11月7日、東京・渋谷の(NHK)放送センター前で抗議の声を上げた。元職員らが安倍晋三政権に追従するNHKの姿勢を批判した後、渋谷の繁華街をデモ行進し、「NHKをアベちゃんねるにするな」などと訴えた。

この抗議活動は「NHK包囲行動実行委員会」が呼び掛けたもので、8月に第一弾が決行されている。今回は全国に呼び掛け、大阪や京都、名古屋、福岡など全国10の放送局前でも抗議行動が展開された。

冒頭、NHK退職者の今井潤さんが「NHKの報道にはさまざまな問題があるが、最も大事な点は安倍政権べったりで、市民の声を反映していないという一点に尽きる」とあいさつした。

元共同通信記者で日本ジャーナリスト会議事務局次長の丸山重威さんは、安全保障関連法案の審議で安倍首相が辻元清美衆院議員(民主)に「早く質問しろよ」とやじったことや、後方支援の名目で米軍ヘリに給油を繰り返すのは戦闘参加に当たると指摘した小池晃参院議員(共産)の質問などを挙げ、「こんなひどい話がいっぱい出ているのに、それがニュースとして報道されていない」と指摘。「しかし、皆が声を上げるようになり、歴史が変わろうとしている。この問題を報道局の一握りの政治部の記者に任せないで、みんなで声を上げていただきたい」と出入りする職員に向けた。

実行委員で「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」共同代表の醍醐聰・東京大学名誉教授は受信料義務化の動きを批判し、「NHKが変われば日本の政治が変わる」と訴えた。

集まった市民は「安倍政権は報道への介入をやめろ」「NHKをアベちゃんねるにするな」「NHKは政権の介入に屈するな」などとシュプレヒコールを上げ、公園通りなどをデモ行進した。

(高橋清隆・ジャーナリスト、11月13日号)

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