高田健さんらが韓国「第3回李泳禧賞」を受賞
2015年12月25日10:29AM
12月3日、韓国・ソウルで「第3回李泳禧賞」(主催・李泳禧財団)授賞式が開かれた。故・李泳禧氏は、行動する言論人として、韓国の軍事独裁政権を批判するなどし、5回の投獄、記者、教授職を計4度解職されながらも闘い続けた。
同賞は「真実を明らかにし、時代の偶像を打破することに生涯を捧げた」李泳禧氏の精神を継承・実践することを目的として創設。本年は、高田健さん(「許すな!憲法改悪・市民連絡会」事務局長)とキム・ヒョスンさん(『ハンギョレ新聞』元論説委員)の二人が共同受賞。高田さんは、自身「2015年安保闘争」と呼ぶ、戦争法案反対運動をはじめ、20年以上にわたる護憲運動が評価された。
「自分がこの賞をいただいていいのか?」と戸惑いながらも、受賞は韓国市民社会との“連帯の証”と、知人から背中を押されて韓国に来たという高田さん。先日、事務局長を務める「九条の会」がノーベル平和賞候補に挙がりながらも、受賞に至らなかったことに触れ、「李泳禧賞をいただくことは、ノーベル平和賞をもらうよりも、本当にうれしい」と述べると会場からは、笑いがこぼれた。
キム・ヒョスンさんは、著書『祖国が捨てた人々―在日同胞留学生スパイ事件の記録』(日本未出版)で、軍事政権時代に引き起こされた日韓をまたぐ冤罪事件の真実を暴いたことなどが受賞理由。
(弓削田理絵・編集部、12月11日号)