「辺野古新基地を造らせない」新組織を結成――「オール沖縄会議」が発足
2016年1月8日4:31PM
翁長雄志沖縄県知事の承認取り消し後、復帰後最大級の反基地運動のうねりが巻き起こっている。
12月14日、辺野古新基地建設の阻止に向け、さまざまな団体を網羅した「オール沖縄会議」が発足、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター劇場棟で開かれた結成大会では、「辺野古新基地を造らせない」趣意書を全会一致で承認した。
「オール沖縄会議」は市民団体や政党、労組、女性団体や若者、企業や地域単位の「島ぐるみ会議」を含む、22の団体と個人会員で組織され、反基地闘争の司令塔的な役割を担い移設阻止を実現させることを目的として設立された。
基盤となったのは、昨年7月27日に結成された「沖縄『建白書』を実現し未来を拓く島ぐるみ会議」(以下、「島ぐるみ会議」)。県内41市町村のうち、実に30市町村に結成(12月18日現在)された「市町村島ぐるみ会議」などの組織を横断的に網羅したのが「オール沖縄会議」である。
辺野古ゲート前の現場では、非暴力無抵抗抗議行動の幅広い展開と、地域や職場、企業、保革の枠を超えたオール沖縄での阻止行動が求められていた。結成準備委員長の新里米吉県議会議員(社民・護憲ネットワーク)は「これまでの枠組みでは網羅しきれなかった部分をそれぞれが補い合うことで、組織間の指揮系統の統一性を持たせることがいちばんの狙いだ」と語る。結成によって沖縄県知事選挙で結集した民意を再び束ね直し、「現場での新基地建設の阻止行動につなげる」具体的な取り組みが模索され始めた。
「オール沖縄会議」では、「知事の法廷闘争での支援」、これからの「すべての選挙で県民の民意を示し続ける」といった具体的な活動方針を掲げている。「島ぐるみ会議」が結成されて1年。点から面に広がりを見せてきた文字通り「島ぐるみの運動」への発展が「オール沖縄会議」に集約された。
(本誌取材班、12月25日号)