「日本はGM食品のゴミ捨て場にされる」
2016年3月25日12:45PM
遺伝子組み換え(GM)問題の専門家として知られ、『偽りの種子』(家の光協会)の著作があるジェフリー・M・スミスさんが2月に来日、各地で講演会と、自身がプロデュース・監督を務めるドキュメンタリー映画『遺伝子組み換えルーレット』の上映会を行なった。
スミスさんは講演会やメディア向け会見などで、「GM食品の摂取によって消化管(胃、腸)に穴が空く、アレルギーの発生、不安障害などの影響が出ることがわかっている。これらの健康被害が出た人が、GM食品をやめたら体調が改善した例がある。GM飼料を与えられた家畜でも同様のことが起きている」と、ショッキングな報告をした。
さらに「モンサントは自分たちへの攻撃や批判をかわすためにさまざまな工作をしているが、米国の消費者の58%がGM食品は避けたいと考えており、食品業界もGMから撤退せざるをえなくなっている。すでにハーシーやキャンベルスープなど、大手食品会社がGMを“静かに”やめた」と、スミスさんは米国の現状を伝える。しかし一方で、「この流れはモンサントにとっては悪い方向だが、それは日本に入るGM食品が増加することを意味する。言葉は悪いが、日本の消費者が賢くならなければ、日本はGM食品のゴミ捨て場にされるだろう」と、日本の消費者に対して警鐘を鳴らす。
(渡辺妙子・編集部、3月11日号)