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WANシンポジウム2016――オトコ社会のルールにNO!

2016年6月7日10:57AM

5月21日、「WANシンポジウム2016」で挨拶する上野千鶴子理事長。(都内。撮影/瀬下美和)

5月21日、「WANシンポジウム2016」で挨拶する上野千鶴子理事長。(都内。撮影/瀬下美和)

5月21日、ウィメンズアクションネットワーク(WAN、理事長:上野千鶴子)は、城西国際大学で「WANシンポジウム2016」を開いた。

テーマは「人間らしく、働きたい! わたしたちのディーセント・ワーク宣言!」。ディーセント・ワークとは働きがいのある人間らしい仕事の意味で、ILO(国際労働機関)の活動の主目標と位置付けられている。

シンポは日本各地で働きながら労働の意味を問い直す活動をする女性たちの声で始まった。新潟県から参加した社会人2年目の女性はゆとり世代の願いとして、「時間権を取り戻そう。管理職の浄化を」と発言。名古屋市から参加した女性は育児や介護をしながら働く女性の窮状をユーモラスなイラストを交えて報告した。

これを受けて、鴨桃代(なのはなユニオン委員長)をはじめとした労働問題に詳しい弁護士や研究者5名が1時間半にわたってパネルディスカッションを繰り広げた。グループワークでは参加者とともに「オトコ社会のルールにNO!」「日本型雇用は諸悪の根源」「ディーセント・ワークについて知る、そして、理解して行動する機会を」「問題は、企業、社会、法制度にあるという認識を」「声をあげよう!つながっていこう!」の五つの優先課題を行動綱領として採択した。

最後に上野理事長が「もうノーをいってるだけの時代じゃない。対案も処方箋もここにある。なんとしても私たちは国会で実効性のある法律をつくらなくてはならない。そのためには今度の選挙で投票率を75%まで引き上げなくてはならない。安倍政権にノー」と力強く語ると会場は拍手で沸いた。

WANは女性のエンパワメントや権利向上のための情報を提供、全国の女性をつなぐウェブサイトとして2009年5月に本格始動した。今回のシンポには全国から約250名が参加した。

(瀬下美和・ジャーナリスト、5月27日号)

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