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NHK新経営委員長に「日本会議福岡」名誉顧問――NHKが事実上の回答拒否
2016年8月18日1:54PM
「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」(湯山哲守・醍醐聰共同代表)は7月8日、「日本会議福岡」名誉顧問の石原進JR九州相談役が、このほどNHKの新経営委員長に就任した問題で、石原氏と経営委員会に対し、「名誉顧問の職を退くべきではないか」等の項目を連ねた質問書を提出した。
今回の石原氏の新経営委員長就任は、経営委員からの事実上の「昇格」だ。石原氏は委員時代、「(放送内容が)政府とかけ離れたものであってはならない」などと数々の暴言を吐いた籾井勝人氏がNHK現会長に就任するに当たり、強く推薦したことで知られている。
質問書は、(1)委員時代、「公共放送の信頼を失墜させるような言動を繰り返した」籾井氏を会長に推薦した責任を感じているのか(2)2012年11月に「原発を全廃すれば……日本の産業は死ぬ」などと発言したことは「NHKの政治的公平」に疑念を生み、慎むべきではないか(3)「公共放送を監督する組織の長として」、「日本会議福岡」の名誉顧問職を退くべきではないか――等の5点に及ぶ。
またこれとは別に経営委員会と経営委員に対しても、一部の新聞で経営委員が「政権・与党サイドの関係者から、石原氏を推薦するよう求められた」と発言したと報じられた問題について、経営委員としてそうした働きかけに「どう対処したか」の回答を求めている。
21日に前掲の「コミュニティ」宛にNHK経営委員会事務局名の回答文書が一通だけ届いたが、「個別のご意見、申し入れなどに対する回答は、差し控えさせていただいております」とあり、事実上の回答拒否だ。なお(3)については、「日本会議福岡」のHPから、以前石原氏の同「福岡」の名前と役職を明記していた箇所が現在、説明もなく削除されている。
このため「コミュニティ」は23日、再度誠意ある回答を求める文書をNHK側に提出した。
(成澤宗男・編集部、7月29日号)
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