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経産省前脱原発・再稼働反対テントが強制撤去――「心のテント」は続いていく

2016年9月6日11:03AM

強制撤去のため、ずらりと並ぶガードマン。8月21日東京・霞が関。(撮影/金浦蜜鷹)

強制撤去のため、ずらりと並ぶガードマン。8月21日東京・霞が関。(撮影/金浦蜜鷹)

8月21日未明、東京・霞が関経産省前のテントひろばが、突然の強制撤去にあった。

テントひろばは、「こんなところにいい場所がある」と冗談のように開設された最初のテント設置から5年近くが経過し、「こんなに続くと思っていなかった」と多くの人に言わしめ、脱原発運動のシンボルとしてたくさんの人が訪れ、注目されてきた。

しかし、2015年10月、国が立ち退きを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁はテント撤去と土地使用料支払いを命じた一審判決を支持し、市民側の控訴を棄却。16年7月、最高裁が市民側の上告を退けてこれが確定し、国が強制執行を申し立てていた。

そして日曜日の21日午前3時40分の強制撤去。当日の泊まり番5人の中の1人だった青年は語る。

「経産省の職員と裁判所の職員(執行官)およそ20人、ガードマンが40人のほか作業員と思われる者が10人、総勢100人程度が経産省テントを不意に囲い込みました。『裁判所です。これから執行します』との一言をもってテントに乱入。書類めいた物を見せ(てき)たのです。『責任者が来るまで待ってくれ』という私たちの言葉に耳を貸さず、『10分以内にこのテントから撤去しなさい』と不当な要求をしてきました」

撤去作業は通例、夜明けから日没と決まっているはずだが、真夜中に行なわれ、しかも日曜日であったことも前代未聞。真意は、撤去を人々から隠したかったから、と青年は推測する。

その後、テントひろばのメンバーが来て抗議行動。午前9時に淵上太郎代表が記者会見し、不当な撤去を弾劾、「テントは本日1807日目だが、(心の中で)1808日目以降も続いていく」と述べた。

9月11日(日)15時から経産省周辺での「脱原発9・11怒りのフェスティバル~設立5周年~」も当初の予定通り実施するという。

(小林蓮実・フリーライター、8月26日号)

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