【「香害」最前線】香料
ほとんどが合成された化学物質
岡田幹治|2017年5月26日4:21PM
食品やその他の家庭用品・化粧品などに香りをつけるもとが「香料」だ。ほとんどが合成された化学物質で、4000を超す種類がある。安全性は香料業界の自主規制に委ねられているが、この自主規制には問題が少なくないと指摘されている。
在野の研究者・渡部和男氏の調べでは、香料には①アレルギーの原因になるもの、②喘息を誘発・悪化させるもの、③ホルモン攪乱作用をもつもの、④変異原性や発がん性をもつもの、⑤分解しにくく、人の母乳から検出されたもの―などがある。
実効性のある法的規制をもつ国はいまのところないが、EUが2013年に、アレルゲンであることが明白な26の香料成分はラベル表示を義務づける規制を始めた。
(2017年5月26日号掲載)