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モリカケ疑惑で市民団体が会見 加計理事長らを刑事告発
2017年11月21日11:37AM
「11月10日にも加計学園の獣医学部が認可されるとの話もあるが、今の段階で認可するのはあまりに不適当だ」――。森友学園(大阪市)と加計学園(岡山市)の国政私物化疑惑を追及している「モリカケ共同追及プロジェクト」の黒川敦彦さんと木村真・豊中市議らは11月1日、東京・霞ヶ関の文部科学省記者クラブで会見し、文科省の姿勢を問うとともに、建築水増し疑惑などを指摘されながら一切の説明を拒否している加計学園の加計孝太郎理事長と、獣医学部が建設されている愛媛県今治市の菅良二市長を「補助金詐欺」の疑いで刑事告発したことを報告した。
告発状によると、獣医学部の施設建設費を148億円余(坪単価147万5700円)としているが、高く見積もっても坪100万円程度であると指摘。また、大学設置経費として申告した192億円をもとに、その半分の96億円を限度額として今治市と愛媛県が補助することになっているが、「建築費の水増しによって最大で50億円の補助金詐取の疑い」(黒川さん)があり、今治市・市民に対する重大な被害を及ぼすとしている。
この告発に合わせて、同獣医学部の新設を審査している大学設置・学校法人審議会会長らに宛てた「意見書」を文部科学省に提出。これら告発がなされているほか、複数の専門家から研究設備のバイオハザード(生物災害)の危険性が指摘され、今治市ではそのリスク評価のための第3者による専門委員会が10月に設置されたばかりであるとして、「現時点での認可は妥当ではない」としている。
黒川さんは「告発には560人が賛同してくれているが、目標は1万人。一方、今治市に対する住民訴訟も12月20日に第1回口頭弁論が開かれる。これだけの疑義がある大学設置にもかかわらず、加計理事長は一切説明をしない。それを認可していいのか」と訴えた。
(片岡伸行・編集部、11月10日号)