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「ニュース女子」東京MXが辛淑玉さんに謝罪も「DHCテレビ」は開き直る

岩本太郎|2018年8月10日12:33PM

記者会見する辛淑玉さん(左から2人目)。右から佐高信氏、上野千鶴子氏ら。(撮影/伊田浩之)

デマ放送で傷つけられた被害者がなぜ苦しみ続けなければならないのか。そこには社会の醜い歪みが投影していないか。それをただすために私たちはどう行動すべきなのだろうか。

東京メトロポリタンテレビジョン(MX)が昨年1月、沖縄県の基地反対運動をデマでおとしめる情報番組「ニュース女子」を放送した問題は、同番組で批判された「のりこえねっと」共同代表の辛淑玉さんに対し、MXの伊達寛社長らが7月20日に直接の謝罪を行なったことで一つの節目を迎えた。

番組の放送から既に約1年7カ月もの時間が過ぎてしまったとはいえ、問題の番組を放送したテレビ局のトップが過ちを認め謝罪したことは、辛さんを始め、これまで抗議の声をあげ続けてきた関係者のみなさんの努力の賜物といえるだろう。とはいえ謝罪を受けた面会の後に開かれた記者会見で辛さんが涙ながらに語ったように、MX側は沖縄で基地建設反対運動に関わる人々への謝罪は依然行なっていない。なにより同番組を作った制作会社「DHCテレビジョン」(放送当時の名称は「DHCシアター」)は謝るどころか自らには何の落ち度もないといった態度を今もとり続けている。

辛さんほか関係者は今後、DHCテレビジョン(DHCテレビ)および「ニュース女子」で司会を務めた長谷川幸洋氏(当時『東京新聞』論説副主幹)を提訴する意向を表明している。MXから謝罪を勝ち取ったうえで、ようやく「真の敵」ともいうべきDHC側との戦いに踏み出せる格好が整ったともいえる。だが、正直この「第二幕」もかなり厳しい状況が待ち受けているのではないか。

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