再春館にも賞金「中抜き」疑惑浮上 元監督不正行為と同様か
週刊金曜日オンライン取材班|2018年9月10日2:44PM
今井氏が永久追放ならば再春館製薬所も永久追放だ
ちなみに、選手の賞金を自分の口座に振り込ませて使い込んでいた、として刑事告訴された今井氏は本誌の取材に「振り込まれたことに気づかず選手に渡し忘れてしまった。発覚後はすぐに返済している。使い込みなどは絶対にしていない。結果的に選手には迷惑をかけてしまったと深く反省している」と語る。
意図的なものでなかったにせよ「渡し忘れていた」で済まされる話ではない。その点は今井氏もお咎めをうけてしかるべきだろう。
しかし、かりに今井氏の言い分がすべて否定されたとしてもである。再春館製薬所は選手に全額渡すべき賞金を自社の口座へと振り込ませ、違法に近い形で「中抜き」したのである。渡し忘れではありえないし、おそらくいまだ選手に渡してもいないだろう。今井氏とどっちが「不正」の度合いが大きいだろうか。
みずからがスポンサーとなっているワイドショー番組で、再春館製薬所は今井氏の「罪」だけに焦点がいくよう仕向けながら、みずからの過去の「中抜き」にはダンマリを決め込んでいる。
熊本県バドミントン協会は今井氏を永久追放処分とし、詐欺罪として警察に告訴したのであるから、もし再春館製薬所の金銭疑惑が事実であれば同社も永久追放し、詐欺罪として告訴すべきだろう。
もし熊本県バドミントン協会が再春館の「中抜き」の意図を知っていて振り込んだのなら、もっとひどいことになる。協会が再春館の賞金「中抜き」の片棒を担いでいたことになるからである。被害者面をして今井氏を永久追放し告訴する資格はないであろう。
日本バドミントン協会でも今井氏の処分を審査中であり、判断が注目される。
再春館製薬所には本件について取材を申し込んだが、期限までに回答はなかった。