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沖縄知事選、玉城デニー氏擁立の背景に幅広い民意
渡瀬夏彦|2018年9月12日6:09PM
辺野古への新基地建設に反対する玉城デニー氏はなぜ、沖縄県知事選への立候補を決意したのか。新聞やテレビは翁長雄志知事の「遺言」を取り上げる。もちろん「遺言」は重要だが、それ以前から県民の幅広い期待があったのだ。玉城氏擁立の渦中にいたライターが、経緯を詳細に報告する。
来る県知事選の候補者選考会議(「平和・誇りある豊かさを!ひやみかち うまんちゅの会」調整会議)に玉城デニー衆議院議員の名がなかなか出てこなかった。
翁長雄志知事の急逝を受けて、多くの県民が少なからずショックを覚え、悲しみに暮れた。翁長氏は民意を背負って戦う使命感に満ち、稀有な存在感を示した政治家であった。そのため、あまりにも彼に頼りすぎる傾向が、県民の間に、ひいては県議会与党議員たちの間にも広がってしまっていた。
わたしは当初から、この選挙は安倍官邸が全力でバックアップする極右団体「日本会議」メンバーの佐喜眞淳氏(前宜野湾市長。辞表提出は8月14日)が遥か先行しており、いわゆる「オール沖縄」側が相当に苦戦を強いられる選挙と睨んでいた。