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関西生コンのトップ逮捕は「本庁の指示」? 
連帯ユニオン側は抗議

片岡伸行|2018年9月18日1:36PM

逮捕3日前の8月25日に東京都内の連合会館で講演した武建一委員長。(撮影/片岡伸行)

「本庁の指示でやってきたんや!」。滋賀県警の組織犯罪対策課の警部は8月9日、大阪市西区にある連帯ユニオン(全日本建設運輸連帯労働組合)関西地区生コン支部(武建一執行委員長)事務所などの家宅捜索の際、そう言い放ったという。同月28日、武委員長は恐喝未遂容疑で逮捕された。

容疑は、昨年3月から7月に滋賀県東近江市で行なわれていた清涼飲料水メーカーの倉庫建設工事をめぐり、湖東生コン協同組合幹部らと共謀し同協組加盟業者から生コンを購入するよう大阪市内の準大手ゼネコンの関連会社に働きかけたというもの。その商社は契約を断っているが、滋賀県警は今年7月18日に湖東生コン協組の理事ら4人を逮捕、8月9日は理事長ら3人を逮捕。冒頭の家宅捜索はその関連で実施されたが、さらに28日に武委員長をはじめ同支部役員ら3人が逮捕され、湖東生コン関連での逮捕者は計10人(協組の事業者6人、関西生コン支部の役員4人)となった。

生コン業界では中小の業者が協同組合を組織し「共同受注・共同販売」によってゼネコンと対等かつ適正価格での取引をめざしている。関西生コン支部は労働組合として、その活動に協力してきた。

この企業の枠を超えた活動を妨害する動きは以前からあったが、最近でも大阪広域生コン協同組合と「レイシスト」(差別主義者)による攻撃が裁判沙汰になっており、3月と6月には大阪府警もストライキを「威力業務妨害だ」として関西生コンを家宅捜索した。これも「本庁の指示」だろうか。

連帯ユニオン側は一連の逮捕を「中小企業団体の正当な営業活動やこれに協力する労働組合の正当な組合活動を敵視する強制捜査は断じて容認できない」とし、「滋賀県警は、業者に対し『関生と手を切れ』などと不当労働行為の職権濫用をおこなっている」と抗議し、その不当性を訴えている。

(片岡伸行・編集部、2018年9月7日号)

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