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沖縄県知事選控え都内で連帯集会
山城博治氏「辺野古を争点に」
薄井崇友|2018年9月19日10:15AM
「絶対に辺野古の海に基地はつくらせない」と命を削って闘った沖縄県の翁長雄志知事の遺志を受け継ごうと、玉城デニー氏(自由党衆議院議員)が沖縄県知事選挙に立候補を表明した翌8月30日夜、「沖縄連帯緊急集会」が東京都千代田区永田町の星稜会館で開かれ、約250人がホールを埋めた。
この集会は沖縄県那覇市で8月11日、7万人の県民らが集結して「県民大会」を開き、翁長さんの遺志を受け継ぐことを誓ったが、大会の主催者「オール沖縄会議」の代表団が辺野古新基地の建設断念を日本政府に迫るために上京。この代表団を迎えての緊急集会だ(主催は8・11沖縄県民大会の訴えに連帯する東京緊急集会実行委員会)。
【政治の流れを変えよう】
主催者を代表して青木初子(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)、内田雅敏(戦争をさせない1000人委員会事務局長)の両氏が挨拶をした。青木さんは「翁長さんは、沖縄は切り捨てられる存在のままではいけないと言った。それを受け継ごう。今度の沖縄県知事選挙は負けられない。東京からも深く連帯し、うねりをつくっていこう」と述べた。
次に、山城博治(沖縄平和運動センター議長)、安次富浩(ヘリ基地建設反対協議会共同代表)の両氏が沖縄の報告をした。山城さんは「今のおぞましく救いのない断末魔のような日本の政治の中に、大衆と共に生き、自らの政治信念を貫いた政治家・翁長さんがいたことを、沖縄を超えて全国の共通認識とし、喜びとし、教訓とし、頑張ろう!」と述べ『辺野古抵抗の歌』などを大合唱した。そして、「沖縄に基地があるのではなく島そのものが基地だ。それを翁長さんは、未来を見据えイデオロギーよりアイデンティティだと訴え、基地との共存は終わりにし、新たな自立・自活をした平和な未来をたぐり寄せようとしていた。明日、謝花喜一郎副知事が辺野古埋め立て承認の撤回を発表し、翁長さんの遺志を継ぐ玉城デニーさんが選挙事務所を開く。今度の選挙は辺野古基地移設問題を必ず争点にする。この選挙で勝つことで全国の政治の流れを変えよう。それが翁長さん遺志だ」と訴えた。
「沖縄意見広告運動」「辺野古土砂搬出反対! 首都圏グループ」の2団体の各代表が本土からの連帯の声を述べ、会場には「団結して頑張ろう!」の声が鳴り響いた。
静岡県在住の60代の男性は「デニー候補を必ず勝たせたい。森友・加計問題に加えて霞が関の嘘がひどい。それぞれが地元で安倍政権を追及し、翁長さんの遺志を継いでいこう」と話していた。
9月30日投開票の沖縄県知事選挙は、日本の政治を市民の手に取り戻せるかどうかの分水嶺になる。
(薄井崇友・フォトジャーナリスト、2018年9月7日号)