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国民投票テレビCM、超党派議員らが民放連に自主規制求める
斉藤円華|2018年11月9日12:20PM
「国民投票法第100条を前提とする限り(国民投票CMの)規制は難しい」(日本民間放送連盟・永原伸専務理事)
国民投票運動におけるテレビCMの規制のあり方をめぐり、超党派の国会議員でつくる「国民投票CM議連」と日本民間放送連盟(民放連)との初の意見交換が12日に東京都内で行なわれた。民放連はこれに先立つ9月20日、放送時間などの量的な規制を行なわない決定を下している。
冒頭を除き非公開で行なわれた意見交換で、民放連が「量的規制」否定の根拠に挙げたのが国民投票法100条だ。国民投票運動に際して、表現の自由や政治活動の自由といった「日本国憲法の保障する国民の自由と権利を不当に侵害しないように留意しなければならない」と定める。
これに対して議連事務局長の杉尾秀哉参院議員(立憲民主党)は、終了後の会見で疑問を呈した。
「(民放連は)100条に繰り返し触れる一方で、106条には全く触れなかった」。106条は政党などが制作した国民投票運動の意見広告番組の放送に関する規定だ。同条第6項は「賛成の政党等及び反対の政党等の双方に対して同一の時間数及び同等の時間帯を与える等同等の利便を提供しなければならない」とする。
「広報放送は規制するがCMは規制がなく、きわめてアンバランス。法の趣旨から言っても(国民投票CMに)規制がないのはおかしいと思う」(杉尾氏)
杉尾氏とともにニュースキャスター出身の真山勇一参院議員(無所属)は、「国民、視聴者に対するテレビCMの影響はすごく大きい。放送の量がたとえば(賛成と反対で)8割と2割になれば、視聴者には8割の方が印象に残る。国民の側から見れば、アンバランスな状況は公正、公平ではないのでは」と述べ、民放連に自主規制を求める考えを示した。
(斉藤円華・編集部、2018年10月26日号)