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大学生がパンフレット作成──「レイプドラッグ」を警告

宮本有紀|2019年3月31日12:59PM

できあがった「レイプドラッグ」の啓発パンフレットを手にする堀口ゼミの4年生たち。3月7日、明治大学にて。(撮影/宮本有紀)

明治大学情報コミュニケーション学部の堀口悦子ゼミに所属する4年生が卒業制作として「レイプドラッグ」啓発パンフレット「あなたにいま、届けたい~他人事じゃない、レイプドラッグのこと~」を作成。3月7日に制作発表した。

「『レイプドラッグ』とは、主に性暴力の際に加害者によって使われる薬物の総称です」と始まるパンフレットはB6判で表紙を含め全8ページ。「コンパクトで持って歩ける」(堀口准教授)手軽なサイズだ。

性暴力被害者支援団体に取材し、実際にはどんな薬が使われるか、もし使われたらどうするか、被害者が身近にいたらどうしたらいいか、などの説明と、ワンストップ支援センター(性犯罪・性暴力被害者に対し、医師の治療やカウンセリング等の支援、捜査関連の支援など総合的な支援を行なう)3カ所を掲載。スマートフォンをかざして情報が取得できるようQRコードを載せるなど工夫した。

1000部作成し、取材先の支援センターなどに置いてもらうほか、学内に置いてもらうよう明治大学の学生支援部に依頼する予定。また、他大学などにも働きかけたいとしている。さらに、内容をデータで取れるよう、ホームページも作成予定だ。

同ゼミではこれまでも「デートDV」など、性暴力の問題を学んできたが、ゼミ長の川合樹里さんによれば、伊藤詩織さんの事件をきっかけにレイプドラッグの問題に関心を持ったという。「ターゲットとなる私たち世代がレイプドラッグのことをよく知らない。適切な知識と対処法を知ってもらうことで犯罪の根絶につなげたい」と、4年生の卒業制作としてパンフレットの作成を2017年の秋に決定。支援団体へのインタビューなどを経て内容を詰め、19年2月末までかけて仕上げたという。

「就職活動と並行しての制作は大変だったが、自分たちの努力が形になったのは嬉しい。大学生、特にお酒を飲み始める世代に読んでほしい」と川合さん。パンフレットの問い合わせは堀口悦子准教授metsuhori★meiji.ac.jp (送信時は★を@に替えてください)へ。

(宮本有紀・編集部、2019年3月15日号)

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