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どうなる衆議院・沖縄補選 
「オール沖縄」優位も自公は組織票固め

渡瀬夏彦|2019年4月19日2:08PM

沖縄市での総決起大会であいさつする選対本部長・桑江朝千夫沖縄市長(右)
と島尻安伊子氏。(撮影/渡瀬夏彦)

【自公は組織固めに必死】

だから今、投開票日を目前にした衆院沖縄3区補選で、屋良陣営には「油断大敵」の合言葉が必要だと思っている。今回は、島尻候補が「辺野古推進」の立場を明確に打ち出しているがゆえに、万一島尻候補を勝たせてしまったら、菅義偉官房長官が記者会見で何を言ってのけるかわからない。

4月14日午後、うるま市で行なわれた屋良朝博候補と玉城デニー知事によるトークセッション会場へ応援に駆け付け三色旗を振った創価学会員の野原善正さんは「絶対に油断は禁物ですよ」と強調していた。野原さんは昨年の知事選のときも新基地建設推進の安倍政権に寄り添う公明党の姿勢に反発し、積極的に行動し、玉城デニー知事誕生に大いに貢献した人の一人だ。玉城デニー知事支持の姿勢を堅持し、その後継候補の屋良朝博氏への支援の熱を高めている。

一方島尻候補陣営では、3月から菅官房長官が沖縄入りするなどして組織票引き締めに余念がない。水面下で自公の国会議員が企業や団体回りを続けている。

「オール沖縄」の屋良陣営では当初、誰が選挙戦で主導的な役割を果たすのか、足並みが揃わぬきらいもあったが、終盤に来て、危機感の共有が進んだ。

あるとき屋良候補の妻・直美さんが呟いた言葉が象徴的だった。

「保守も革新も関係ありません。辺野古のあの海を壊すようなことをしては、絶対にダメです」

屋良候補の街頭演説の、次のような訴えそのものと重なる声だった。

「一番大事なものは、ウチナーンチュの誇りです。しかし、相手候補は政府の言いなりになって予算を引っ張ってくるパイプになることが国会議員の仕事だと考えています。そんな政治を、沖縄から変えていきましょう。玉城デニー知事を支える仕事を、国会でわたしにやらせてください」

(渡瀬夏彦・ノンフィクションライター、2019年4月19日号)

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