【タグ】ヘイト|在日コリアン|安保法制|戦争法|桜本|花はんめ
花はんめの桜本で
小室等|2019年5月14日5:41PM
一五年、戦争法案とも呼ばれた安保法制案を前にして、日本の植民地支配に翻弄され、戦後も辛苦の道を歩まされてきたはんめたちが、八〇歳を過ぎて足腰がままならないので中央のデモには行けないが、本当に戦争は嫌だからと、安保法制案撤回を訴え、地元の桜本商店街八〇〇メートルのデモ行進を決行した。
はんめたち、元気だった。元気でよかったのに、最悪のおまけがついてきた。それまで川崎駅前で行なわれていたヘイトスピーチが現在、桜本にも押し寄せてきてしまったのだ。
〇四年時点で八〇代だった花はんめたちのほとんどはすでに向こう岸に渡っている今日、ヘイトスピーチは選挙運動の名を借りて、いまだに居座る気配。はんめたちが元気だったら、何と言って怒ったか。地元ではコリアンルーツの高齢者や子どもたちへの人権被害を案じている。
市の対応は及び腰の気配。何への忖度、何への怯え?。
愚かなことをいつまで続ければ気がすむのか。
(こむろ ひとし・シンガーソングライター、2019年4月5日号)