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【スクープ】死因不明の“福島病”を生み出してはならない
「急性心筋梗塞ワースト1」で福島県が放った奇策
明石昇二郎|2019年5月25日4:56PM
「独自調査」を担当した同県地域医療課に同調査の真意を尋ねると、メールで回答が寄せられた。
「本調査は、(中略)急性心筋梗塞による死亡率の改善策を検討することが目的であり、厚生労働省の2015年統計と比較することを目的としておりません。人口動態統計データの不備を指摘するものでもありません。
本調査でモニカ基準を採用したのは、(福島県)健康増進課の発症登録と連携しながら進めていくために、同じ基準で判定を試みたものです。(中略)これまでの死亡診断結果を変更するものではありません。
(心筋梗塞と断定できない原因は)自宅での死亡が多いなど、病院へ搬送されずに亡くなった人が多いということです。本県はそもそも心筋梗塞の危険因子に関する指標の値が悪く、心筋梗塞が決して少ない地域ではないと考えています」
つまり、同調査は人口動態統計データの不備を指摘するものではない、というのだった。ならば、今からでも遅くないので、NHKや地元紙に訂正を申し入れることをお勧めする。
NHKニュースでコメントしていた県立医大の島田部長にもコメントに間違いはないか尋ねた。
「少しニュアンスが違います。死因がよくわからないのに憶測で書いてしまうのは良くない。不詳と書くことは悪いことではない、不詳と書いてもいいと言う意味で話したはずです」
厚労省の人口動態・保健社会統計室にも聞いた。
「人口動態統計は、WHOのICD(国際疾病分類)ルールにのっとって作成しています。モニカ基準とは全然違うものですので、比べられるものではありません。急性心筋梗塞の判定にはモニカ基準を用いて下さいと、こちら(厚労省)からは言っておりませんし、その予定もありません」