沖縄・米軍辺野古弾薬庫で大規模な「機能強化」工事
新藤健一|2019年6月1日6:11PM
1972年5月15日、沖縄は日本本土に復帰した。核抜きを条件に米国は施政権を日本に返還して47年になる。だが、返還には「密約」があった。名護市辺野古の米軍新基地建設は海を埋め立てるだけでなく、キャンプ・シュワブ北隣に位置する弾薬庫地区でも大規模な改造工事が進んでいる。

大浦湾西側の丘陵に配置された弾薬庫地区南部では老朽化した半地下の覆土式貯蔵庫(イグルー)が壊され、跡地は地下深く掘り下げられ最新式の施設が建設中だ。現場には巨大なクレーンを設置、毒ガスなど化学兵器を貯蔵していた施設番号1072棟(ミサイル)南の空き地が整地された。同時に隣接する1061棟(化学)、1062棟(化学)も撤去され、その跡に大きな貯蔵庫2棟が造られている=2019年4月。(提供/沖縄ドローンプロジェクト)
辺野古弾薬庫はキャンプ・シュワブに隣接した米海兵隊唯一の専用弾薬庫。古くからNBC兵器(核・生物・化学)貯蔵の疑惑が絶えなかった。
現在では、在沖米海兵隊自身が使用する弾薬類を供給するのが主要任務とされている。迫撃砲、手榴弾、誘導ミサイル、大砲、小火器、照明弾、ダイナマイト、雷管、火薬、焼夷弾、発煙弾、CSガスと呼ばれる毒ガスの一種や白燐が貯蔵されている。