女装姿の男を「不審者」扱い
秋田県警や民間サイト炎上
酒井徹|2019年7月3日10:10AM
【県警と「安全ナビ」は情報削除】
筆者は5月27日に電話と書面でガッコムに抗議した。同社は同日、「5月21日に安全ナビに掲載した『秋田市内の不審者情報(女装姿の男を目撃する事案)』につきまして、……情報元である秋田県警察の不審者情報を再確認したところ、県警の情報も削除されておりましたので、安全ナビ上からも本事案を削除しました」とツイッターで報告した。
だが、これに対しても「じゃあ秋田県警が削除していなかったら、……削除しなかったのでしょうか?」(いくみん氏)、「ただ削除して終わるのではなく意識改革とその表明を」(蛟氏)との返信ツイートが寄せられている。
同社は「顧問弁護士および東京都人権啓発センターより、本事案のようなケースの取扱について助言を受けているところです。今後の具体的対応につきましても、顧問弁護士を含めて相談をした上で決定したいと考えております」と筆者に答えた。
秋田県警は「当該事案については、帰宅途中の女子高校生2人が、物陰から突然現れたスカート着用の男から驚かされ、怖くなって逃げた不審者事案として受理しております」「女装をもって不審者扱いしたものではありません」「当該事案については、5月21日に(筆者注:県警ホームページに)掲載しましたが、更新手続きにより、5月24日から一覧表に掲載しておりません」「今後、当該情報はテキスト欄に掲載しますが、その際には、誤解を招かないような内容に訂正して掲載いたします」などと筆者の抗議に対して答えた。差別事案の再発防止が求められる。
(酒井徹・レインボーなごや共同代表、2019年6月14日号)