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「2000万円不足」に官邸前で市民が大抗議 
「年金詐欺を許すな!」

薄井崇友|2019年7月19日4:03PM

「生活できる年金払え」と抗議する参加者。(撮影/薄井崇友)

「安倍政権は年金詐欺だ。100日以上の審議拒否なんてあり得ない――。私たちが立憲野党を支え衆参のねじれをつくろう!」

第198通常国会が閉幕し、参議院選挙が7月4日公示・同21日投開票に決まった6月26日夕方、東京・永田町の首相官邸前に有志550人(主催者発表)が緊急に集結し声を上げた。

安倍政権が予算委員会で100日余の審議拒否を続けたうえ、「100年安心」を掲げてきた年金をめぐる問題で金融庁が「老後資金2000万円不足」とする実情を試算した報告書が論議を呼ぶと、それを不受理としたからだ。

官邸前の歩道では参加者が「100年安心大嘘つき」などと書かれたプラカードなどを掲げた。抗議のコールに続き「貸した金返せよ」「年金大王」などの歌詞が入った歌を合唱しスタート。

「市民連合」呼びかけ人の広渡清吾・東京大学名誉教授は「老後資金は年金では足りないから“投資で増やせ”と呼びかけるものだ」と金融庁の報告書の内容を説明。「安倍さんと麻生さんは、依頼した報告書を受け取らないと言っている。年金だけでは足りない事実は何も変わらないのに、受け取らなければ国民が騙されてくれると思っている」と安倍政権の手口を批判し、「これで怒らない方がどうにかしている。国民に大きな怒りを広げ今度の選挙で安倍政権を倒そう」と訴えた。

衆議院議員の柚木道義氏(無所属)と宮本徹氏(共産党)も駆けつけスピーチした。参加した女性は「“投資で増やせ”は貯蓄のない人の切り捨てだ。金持ち優遇は退場だ」と話した。

この集会は護憲団体らが主催の「6・26年金払え!官邸前緊急アクション」。6月23日には東京の新宿で、同25日にも国会前で、安倍政治に激高するデモ・集会が連日のように続き安倍晋三政権打倒のボルテージは急上昇だ。

(薄井崇友・フォトジャーナリスト、2019年7月5日号)

 

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