六ヶ所再処理工場訴訟
提訴から27年、活断層否定する原燃
澤井正子|2019年9月8日1:08PM
六ヶ所再処理工場に対する再処理事業指定処分取消請求訴訟は、青森地裁段階で口頭弁論が100回を超え、1992年の提訴から27年が経過している。
「工場」はすでに完成し(写真)、2006年から施設の使用前検査を開始した。しかし様々な事故・トラブルを起こし検査は遅延を続け、最終段階のガラス固化体製造試験の失敗により検査を中断しているのが現状だ。
裁判が長期化している最大の理由は、安全審査の先行きがいつも不透明という被告国側の事情だ。この間、旧耐震指針の変更(06年)、さらに福島第一原発事故による「新規制基準」施行(13年)など、審査基準の変更が続いた。新たな規制に対応しているうちにまた基準が変更になる。新規制基準によって、初めて過酷事故を想定することになり、大規模な設計変更を求められている。基準地震動の最大値は申請時375ガル→許可時450ガル、さらに600ガル→700ガルと変更されてきた。