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「トリエンナーレ」検証委とヘイトの正体
「表現の自由」侵害の回復を
片岡伸行|2019年9月26日6:38PM
【展示の再開呼びかけ】
9月2日に東京・丸の内の日本外国特派員協会で、芸術監督を務めた津田大介さんと、「表現の不自由展・その後」実行委員会メンバー(岡本有佳さん、アライ=ヒロユキさん、小倉利丸さん)が別々に会見を開き、「中止」の認識をめぐり見解の相違を見せた。
津田さんは抗議電話の殺到とガソリンテロ予告が中止判断の主な要因で「政治家の圧力が原因ではない」とした。一方、岡本さんとアライさんは「(中止判断は)安全対策だと言うが、表現の自由を侵害した検閲行為」とし、小倉さんは「会期は10月14日まで。それまでに再開させる。まだ負けていない」などと述べた。9月10日には同展に出品するアーティストたちも会見。「全ての作品の再開と表現の自由の完全なる回復」をめざす行動(ReFreedom_Aichi)を始動すると発表した。
今回の問題は特定の国や民族、歴史認識を敵視・否定する政治家を含めたヘイトの空気、朝鮮学校をめぐる弁護士懲戒請求、選挙演説のヤジ強制排除などと“地続き”にある。検証委は9月中旬に「中間報告」を出すというが、表現の自由を侵害したままの「検証」にどんな意味があるのか。
(片岡伸行・記者、2019年9月13日号)
(※編注)愛知県が設置した検証委員会は9月25日、「表現の不自由展・その後」について、「条件が整い次第、速やかに再開すべきだ」などと提言する中間報告をまとめました。
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