首都圏にある東海第二原発
20年5月の結審を指定、裁判はヤマ場へ
大石光伸|2019年9月28日5:53PM
東海第二原発運転差止訴訟(水戸地裁、2012年提訴)は国に対する設置変更許可処分取消しの訴えを取り下げ、人格権侵害予防の民事訴訟に絞り込んで、大詰めを迎えようとしている。裁判体(3人目となる前田英子裁判長)は任期の20年度末までに判決することを宣言し、20年5月を結審期日として指定した。
裁判所は専門的事項(地震動、プラント)についての主張の「わかりやすい説明」を被告・原告双方に求め、今年4月から5回にわたって裁判所へのプレゼンが行なわれた。十分な論拠を示さずに「重大事故が起きることはおよそ考えられない」とする被告日本原子力発電に対して裁判長は「原告らが具体的に指摘している事項についてきちんと答えるように」と命じ、11月までに疎明が行なわれる予定。