就活生・労働者の被害報告
実効的なハラスメント対策を
雪代すみれ|2019年10月15日5:34PM
日本最大の産業別労働組合、UAゼンセンでは組合員約8万人を対象に悪質クレームに関するアンケートを実施したところ、約7割が消費者からのハラスメントに遭ったと回答。流通部門執行委員の安藤賢太さんは「退職者を含めればもっといるのでは」と指摘した。
ハラスメントや差別に関する相談サイトを運営する株式会社キュカの片山玲文さんは、面接で恋人の有無や性交渉の頻度を聞かれるなどの「就活ハラスメント」の実態を報告し、「就活生を守るルールがほとんどない中、6月のILO(国際労働機関)総会では経団連が暴力とハラスメント撤廃条約採択を棄権しており、条約批准は難しいのではないか」と危機感を表明。
セクシュアルハラスメント問題に取り組むパープル・ユニオン執行委員長の佐藤かおりさんは「被害の実態に即した具体的な対策を指針に盛り込むことが重要」と話した。
(雪代すみれ・ライター、2019年10月11日号)