国連大学で8校が提言発表
男女平等へ道示す高校生
宮本有紀|2019年10月18日7:00AM
未来を担う若い世代がジェンダー平等の実現に積極的に関わることを重視するUN Women(国連女性機関)は2017年から(株)資生堂と連携し、高校生の啓発プログラムを実施している。10月6日には、ジェンダー課題解決のため、高校生たちが考えた具体的な計画や行動を提言するイベントを東京都内の国連大学で開催。予選33校の中から選ばれた8校の生徒が参加した。
職業の男女の偏りに着目した昭和女子大学附属昭和高校(東京)では、総務省が発表したデータから歯科衛生士やパイロットなど男女差の大きい職業をピックアップ。「家族の会話やメディア表現などで無意識に性的役割分担意識を根付かされてしまう見えない教育」があるとして女性が家事・育児をするCMやドラマなどが、子どもたちにジェンダー観を根付かせていると指摘。ジェンダー平等教育が必要だとして、作成したジェンダーカルタを提示した。
「皿洗い家族一緒にキュッキュッキュ」「『強いね』は女の子でも誉め言葉」などのカルタを実際に使い、世田谷区の児童館で小学生とワークショップを実施。「女の子だからこうしなさい、とおばあちゃんに言われたことがある」「お父さんはお母さんに家事を任せきりにしている」などの声が子どもたちからあがったことが報告された。