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国連大学で8校が提言発表
男女平等へ道示す高校生

宮本有紀|2019年10月18日7:00AM

竹を使った発表で注目を集めた光ヶ丘女子高校。(撮影/宮本有紀)

アフリカ女性の教育問題と生理用品の関係に注目したのは名城大学附属高校(愛知)と光ヶ丘女子高校(愛知)。前者は「女の子は生理中に学校へ行けないということがアフリカで起きている。教育が受けられないと、大人になったとき雇用されにくいという問題につながる。ジェンダー格差による経済的損失は年間900億ドルにものぼると言われる。女性だけでなく社会全体の問題」として布ナプキンプロジェクトを提案。

後者も同様の問題意識を持ち、「石油由来の生理ナプキンでは環境汚染につながる」として「竹由来のナプキンを開発し普及させる」ことを提案。竹林はアフリカを含め全世界に広がり原料を入手しやすいうえに「ノルウェーの新聞記事によると、竹は綿の5分の1の量の水で生産できる」と主張した。

このほか、「“お袋の味”は思い出せてもお父さんの味は思い出せないのでは」と問いかけ、性別役割にとらわれない絵本を作成してそれを用いたジェンダー教育を提案した立命館守山高校(滋賀)、日本の女性が自分よりも社会的経済的に上の人との結婚を望む理由として男女間の賃金格差と女性の無償労働を指摘した愛知県立旭丘高校、男性従業員の育児休暇取得率が15%以上など基準を満たした企業に「ジェンダーイクォリティマーク」を与えて製品や広告に使えるようにし、このマークのついた企業の製品を購入しようと提案した広島女学院高校など、さまざまな視点からの提言がなされた。

発表後、NPO法人ジェンダーアクションプラットフォーム理事の大崎麻子氏は「若い人たちからの提言をどうしていくか。大人が責任を果たしていくことが問われている」と講評した。

(宮本有紀・編集部、2019年10月18日号)

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