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「表現の不自由展・その後」再公開、そして…

2019年11月6日5:53PM

会場の観客が貼ったメッセージで埋まった壁。(撮影/植松青児)

あいちトリエンナーレ(8月1日~10月14日、愛知県名古屋市、豊田市で開催)で、8月4日以降公開中止となっていた「表現の不自由展・その後」が10月8日午後から14日の閉幕日まで再公開された。

ただこの再公開には、大きな制約が付された。同展への入場は1日につき数回の入れ替え制となり、鑑賞希望者の大多数は展示を見ることができなかった。

いっぽう「表現の不自由展・その後」公開中止に抗議して、展示をボイコット、あるいは展示形態を変更した10人以上の作家・グループの展示も同じく再公開された。その中で、モニカ・メイヤー氏のインスタレーションは、当初の展示状態には完全に修復せず、展示変更時の「痕跡」をあえて少しだけ残していた。

そして会場には、開幕時には存在しなかった新たな「作品」が展示されていた。「表現の不自由展・その後」展示中止後、その展示室を塞ぐ壁に貼られた100枚以上の付箋紙の集合体である。

これは「#YOurFreedom」というプロジェクトで、訪れた観客各々が「自由を奪われた経験」を書いたカードを壁に貼り付けたもの。10月8日以降も近くに場所を移して展示された。

まさに今回の苦しい状況の中で、多くの人が共同で創り出した、象徴的「作品」だと言えるだろう。多くの人が一枚一枚を丁寧に読んでいた。

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