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「元徴用工に十分な補償を」 
日韓関係の改善求め法律家らが声明

秋山晴康|2019年12月6日7:45PM

「われわれの動きは小さな一歩かもしれないが必ず世界に広がる」と語る新倉修弁護士。(右端)。(撮影/秋山晴康)

弁護士・法学者などの法律家が日韓関係の改善・修復を求める声明を発表。院内集会が11月14日、参議院議員会館で行なわれた。声明の趣旨は(1)日韓関係の修復のため両国政府が話し合いのテーブルにつき、元徴用工に対する必要十分な補償がなされる方向で話し合うこと、(2)両国政府がそれぞれ応分の負担を行なうこと、(3)元徴用工を雇用していた企業に対しても応分の負担を求めることの3点。

2018年10月30日、韓国大法院は新日鐵住金(現在の日本製鉄)株式会社で働いていた韓国人の徴用工4人に対し、それぞれ1億ウォン(約1000万円)の支払を命じる判決を出した。同声明は

「この判決をめぐり日韓関係は悪化の一途をたどっている。隣国同士である日韓の関係が著しく悪化していること、日本の戦後補償をめぐるこの判決がその契機となっていることについて、私たち日本の法律家は深く憂慮している」とここまでの経緯を説明する。

院内集会では、元徴用工がまだ請求権を失っていない点については同判決と日本政府の間に認識が共通する部分があることにも話が及んだ。「日本のマスコミにも問題があり、政府のキャンペーンに上乗りをしているだけ。両国の信頼関係を築く論点での記事や社説などがしっかり書かれていれば、国民の認識も違う」とマスコミ報道への苦言の声も聞かれた。

声明呼びかけ人の一人・新倉修弁護士は「ようやく出発点に立つことができた。目先の利益に惑わされて、本当の解決を見いだそうとする努力を無にしてはならない。問題が悪いほうに広がらないよう、日本もきちんと謝るべきところは謝っていかなければならない」と強調した。

今回の声明発表にともない、趣旨に賛同する法律家に呼びかけたところ、呼びかけ人47人、賛同人102人の署名が得られたという報告もあった。

(秋山晴康・編集部、2019年11月22日号)

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