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まったく懲りない菅官房長官
西谷玲|2019年12月28日5:49PM
菅原一秀経産相が辞任した。公設秘書が10月17日、選挙区内の支援者の通夜に参列し、香典2万円を渡し、公職選挙法に違反した疑いがもたれている。
そもそも、菅原氏については就任当初からスキャンダルが噴出するのではないかとささやかれていた。
本人のはしゃぎようは相当なものだった。9月11日の内閣改造実施前日の10日に、菅原氏は自らのブログに、経産相に内定したとして「安倍総理から直々にお電話をいただいた。経験したことのない感動の瞬間だった」と書いた。おいおい、明日発表だろうよと突っ込みたくなるが、こういうところにも脇の甘さが表れていると言えようか。
原発反対派のはずだったのにとっとと宗旨替え(自民党にはこういう輩ばっかり)し、『週刊文春』で疑惑が報道されてから、きちんと説明することもなく大臣の座を去った。
そもそも菅原氏の起用は菅義偉官房長官の強い意向だった。今回の組閣は非常に菅カラーの強いものとなっている。菅原氏のほかにも、私的な婚約というものの発表の場に首相官邸を選んだ小泉進次郎氏。小泉氏には菅氏自らが電話し、大臣就任を説得したという。
法相に就任した河井克行氏も、今夏の参院選の広島選挙区に妻が新人として立候補。菅氏の全面的な支援で、自民の現職をはじき出して当選した側近だ。ほかに武田良太国家公安委員長や河野太郎氏も菅氏に近い。菅氏は無所属だが、「菅派」が閣内の最大勢力だったのである。