憲政史上最長に水差した閣僚辞任
西川伸一|2019年12月30日7:00AM
安倍晋三首相の通算在職日数が、11月20日に桂太郎を抜いて憲政史上最長となる。その「栄誉」に水を差すかのように、立て続けに閣僚2人が辞任した。9月の内閣改造からまだ1カ月半しか経っていない。
その1人である河井克行前法相は、妻の河井案里参院議員の陣営が今年7月の参院選で車上運動員に法定額を上回る報酬を支払ったとされる疑惑をめぐり、10月31日に首相に辞表を提出した。
実は克行氏は秘書への暴行疑惑などが週刊誌で報じられてきた「問題児」だった。一方、案里氏は定数2の広島選挙区で従来自民党は1人しか公認してこなかったところ、2人を公認したうちの1人である。
選挙では彼女が初当選し、もう1人のベテラン議員であった溝手顕正氏は落選した。溝手氏の心中たるやいかばかりか。克行氏の後任法相には元少子化担当相の森雅子参院議員が起用された。