安倍政権の緩みを象徴する「桜を見る会」
西谷玲|2020年1月3日7:00AM
最後にこの問題をめぐるメディア報道について指摘しておきたい。今回、桜を見る会の一連の問題を最初に報道したのは『しんぶん赤旗』であり、大手メディアの腰は重かった。前述したように桜を見る会の現場に足を運んでいれば問題の端緒はつかめたはずで、大手メディアの感度が鈍かったことはこのうえない。また、その程度は大きな問題ではないというような態度がなかっただろうか。
菅原一秀前経産相や河井克行前法務相の辞任騒動にしても火をつけたのは週刊誌報道だ。大手メディアによっては首相のたいこ持ちとしか思えない報道も目立っており、権力監視というメディアの役割の初心に帰ってもらいたい。
さて、私がこの欄を担当するのも今回が最後となりました。これまでお読みいただき、ありがとうございました。
(にしたに れい・ジャーナリスト、2019年11月29日号)