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牛久入管で長期収容、瀕死状態だったダヌカさん、急転直下「仮放免」

樫田秀樹|2020年1月23日10:54AM

【点滴を頼むも何度も却下され体重が約半分まで減少】

牛久入管では収容者数316人(19年6月末時点)のうち9割超の301人が半年以上も収容されているが、長期収容は被収容者の心身に不調をもたらしている。

私は18年から2カ月に一度はダヌカさんに面会取材をしたが、19年9月に入ってから会うたびに痩せていくのが気になった。

9月27日には車椅子で面会室に現れた。体調を尋ねると「食べたらすぐに吐くんです」と答え、翌月には「最近は水も吐く」と体にほとんど栄養が吸収されない摂食障害に見舞われていた。

加えて、「一生をここで過ごすのか……」との絶望感から、ダヌカさんは「うつ病」を発症した(診断は9月19日)。その治療薬を服用するために水を飲んでも吐く。

ダヌカさんは何度も「点滴してください」と訴えたが、牛久入管の診療室は「必要ない」と治療を拒否。結果、ダヌカさんは、70キロあった体重が9月19日には56キロ、11月21日には約53キロ、そして12月23日には約47キロと骨と皮だけの状態となる。点滴はやっと12月19日に始まるが、ブドウ糖だけで、ビタミンなどの栄養ある点滴はされなかった。

ダヌカさんは自身がダヌカと証明するため、19年3月1日、法務省を相手取り東京地裁に提訴。ダヌカさんは仮放免が許可されず出廷できなかったが、12月24日の第4回口頭弁論までに提出予定の準備書面を代理人である指宿昭一弁護士と駒井知会弁護士は提出できなかった。理由は「ダヌカさんに内容を確認してもらおうにも、文字を判読できないほどに衰弱している」(駒井弁護士)からだ。

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