黒塗り「桜」文書で深まる安倍首相の「公選法違反」疑惑
片岡伸行|2020年2月10日11:54AM
【「進行予定」と「受付票」】
2018年から19年にかけて天皇退位・即位をめぐる一連の式典やパレードが開催されてきたが、その進行スケジュール予定は時間・分の単位で公表されてきた。しかし「桜を見る会」は……。
「進行次第が明らかになると、事務遂行に支障がある」
内閣府は「進行予定」を全面黒塗りにした理由をそう説明したが、「陛下参席の行事でも進行表は公開されますよ。一体、安倍首相は何様か!」と野党側は批判した。「誰がいつ挨拶するかぐらい、普通出すでしょう。そんなにやましいところがあるのか」
この「進行予定」は「部内の打ち合わせ資料」だというから、これもまた、バスを連ねてくる御一行さまを安倍首相がどこで何時に出迎えるか、そのとき職員はどう対応するかなど当日の「進行」がわかってしまうからではないか。
また、「桜を見る会」に入場する際、内閣府から郵送された「招待状」とともに同封されている「受付票」を提示するが、その「受付票」を全面黒塗りにした理由を内閣府はこう説明した。
「偽造される恐れがあるから」
バカバカしいというほかないが、一方で安倍事務所は参加申込書で知人や友人に〈コピーしてご利用ください〉と明記し、「各界功績・功労者」でなくとも参加可能にしてきた。これは開催要領違反の“偽造申し込み”ではないのか。